フロネシスとは「知恵ある実践」であり、プロジェクトマネジメントの実践にはプロジェクトを取り巻く環境、特に社会・文化的要素の理解が必要であるとの思いから、本研究会では、様々な文化的観点からプロジェクトの実践知を考察しています。
<フロネセスPM研究会立ち上げの背景>
プロジェクトマネジメント体系では、PMBOKガイドがグローバルなデファクト・スタンダードとなっているが、PMBOKガイドの知識・技術を実践の場で活かすには、プロジェクトを取り巻く世界(下記の①②③)を考慮することが 重要である。
PMBOKガイド(V.4)でも随所に文化・組織との関係について言及している。第2章 プロジェクト・ライフサイクルと組織: 2.4 プロジェクトマネジメントに与える組織の影響
第9章 プロジェクト人的資源マネジメント:9.2 プロジェクト・チーム編成第10章 プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント:ステークホルダーの特定
付録G7政治的風土と文化に対する認識
また、2012年9月に制定されたISOプロジェクトマネジメント(ISO 21500)国際標準の3.3.38 コミュニケーション計画書でも“多様な文化などの要因、及び組織的要因は、コミュニケーション要求事項に著しい影響を与えることがある”としている。
プロジェクトマネジメント知識を実践の場で活かすには、日本企業でのプロジェクトマネジメントを取り巻く組織環境の理解が必要であり、それがPMのフロネシスとなる。
日本のプロジェクトのグローバル化で、日本企業が世界で戦えるプロジェクト、プログラムマネジメントのフロネシスが求められている。
①人間関係のスキル ②マネジメントスキル ③プロジェクト組織環境の組織文化比較
①人間関係スキルの相違点
・企業の人材(流動性多少、流動的・固定的資産)
・人材育成:教育、トレーニング、PBL
・チームビルディングとリーダーシップ
・ステークホルダーマネジメント
②マネジメントスキルの相違点
・現場力(野中郁次郎先生のSECIモデル)
・契約の概念:調達マネジメント
・リスク・アプローチ
・ネットワーク的・システム的アプローチ
③プロジェクト組織環境の相違
・企業理念、企業戦略、企業戦術
・ポートフォリオとプログラム(P2Mとの比較)
・受注企業:発注企業
・企業業績評価の観点
・ガバナンス、経営と執行
本研究会は、以上のような切り口でプロジェクトマネジメントの実践知を探究し、研究結果を外部に発信していくことをその目的とする。
研究会名 | フロネシスPM(知恵ある実践)研究会 | |
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メンバー数 | アクティブメンバー 約10名(2019年9月1日時点) |
開催頻度 | 隔月 基本的に第2木曜日 |
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開催場所 | (株)アスカプランニング 台東区東上野 |
開催予定 |
7月30日:定例会開催予定(オンライン) |
定例会以外の活動 | 年1回、日本各地でメンタルヘルスに関するワークショップを実施 |
フォーカステーマ | ・アジャイル開発の日本的実践知 ・日本型プロジェクト・リーダー |
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マイルストーン |
2-4. 活動主体者
役職 | 氏名 | 所属 |
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主査 | 中村 太一 | 国立情報学研究所 |
副主査 | 永谷 裕子 | (株)アスカプランニング |
幹事 | 平石 謙治 | ピー・ティージー・インターナショナル |
2-5. お問い合わせ・参加方法
【問い合わせ先】
研究会ML : pmsociety_study_group@googlegroups.com
体験参加を随時受け付けています.
2012年10月の発足以来,50回を超える定例会,海外でのセミナー,PM学会誌の連載などの活動を通して,プロジェクトを取り巻く社会・文化的な影響に関する研究を重ねてきました.
ページ最終更新日:2020年7月7日